室内での滑り止め対策
今のお宅はほとんどがフローリング。
犬の足は土を踏みしめるのが得意な構造になっているので、ツルツルした床は苦手です。
若いうちは筋力もあるので問題ないと思われがちですが、小型犬に多いパテラ(膝蓋骨脱臼)は、成長期の膝蓋骨を含めた膝の関節の形成過程で無理な負荷がかかり続けることによって、正しく成長できなかったことが悪化要因とも言われてます。
最近12歳になった我が家のトイプードルのるいちゃん。
家族として迎え入れる前に、ちゃんと自分の手でパテラがないことを確認していたのですが、実際成犬になるころには膝のお皿が外れやすい体質になっていました。
我が家のリビングもフローリング。
無垢材なので、コーティングしている床よりも滑らないので問題ないかと思っていましたが、それでもだめでしたね。
フローリングの滑り止め対策として、最近では、愛犬の足にやさしい、滑り止め効果の高いフローリング加工などもできるようですが、これはかなり費用のかかること。
なので実際のところは、
キッチンマットのようなものを何枚も敷き詰める。
ホームセンターで30センチ角になっているカーペットを必要箇所に敷く。
などなど。
そういった対策が多いかと思います。
実はこれら、結構滑るんですよね。
実際に指でキュッキュ!って床材を押してもらうと引っかかることなく滑るのがわかると思います。
フローリングよりは滑らないですから、若いうちの日常使いとしては有効かと思うのですが、シニア期になって脚力が落ち、踏ん張りが効きにくくなると、思ったほど役に立っていないケースに出会います。
そんな時、お勧めしているのが
【ヨガマット】。
ヨガマットは素材がゴムなので滑りにくく、クッション性もあるので、中型犬くらいの体重になると沈みこみますので、さらに滑り止め効果が上がります。
そしてなぜか一家に1枚くらい押し入れから出てくるケースが多い。
我が家にも今は使ってないでしまってあるものが1枚あります(笑)。
実際にワンコを普通の床に置いてもらうとわかるのですが、脚力が落ちてきたワンコをフローリングや滑り止め効果の弱いマットの上に四つ足で立たせると、後ろ足もそうですが、前足も広がるようにジワジワ滑っていく、または滑らないように踏ん張っている様子が確認できます。
そこで、ヨガマットの上に乗せると、滑れず立てるようになるんですよね。
本人も嬉しそうな顔をします(ほんとに)。
筋肉はちゃんと使わないと一気に衰えます。特にシニア期は。
衰えて痩せてくると、さらに踏ん張りが効かなくなり、悪循環に陥ります。
立つためには、四肢の筋肉だけでなく腹筋と背筋の力が必要。
特に座って起き上がるときは、足の力ではなく腹筋と背筋を使わないと立てない。
ご自身が立ち上がるときにどの筋肉を使っているのか意識してみるとわかります。
なので、毎回タオルや人の手で介助しすぎると、その介助の力に頼ってしまい、それはそれで筋力が衰えていくので、立たせる際や歩行・排泄の介助などは、最低限の力・最低限支えでサポートしてあげるのがいいと思います。
立たせるときは、四肢は床に対して直角になるように。
折り畳みテーブルの足のイメージです。
内側に入り込むと体幹を支えられないので、尻もちを搗くことになります。
正しい立ち位置に足先を誘導してもらい、滑り止め効果の高いマットで立たせる練習をする。
そして数歩でいいので歩いてもらう。
私はリハビリのプロでもなんでもないのですが、1枚のヨガマットの上でそういった動作を何分がしてもらうよう指導するだけで、その直後にいつもの空間で歩いてもらうと歩きかたが変わることがあります。
ワンコの回復力、恐るべし、です。
ヨガマットを部屋中に敷き詰めることは現実的ではないので、2枚くらい敷いてもらってリハビリ代わりに使用してもらうとか、日常生活でよくある子ところに敷いてもらうと、滑らないことを理解して、選んでそこを歩くようにもなります。
また、お水を飲むところやご飯を食べるところにも敷いてもらうと滑らないことで安心して食べたり飲んだりできるようになります。
また、ちゃこーるぐれいでは、びっくりするくらい滑らないマット、
【防滑防水ダイナグリップシート】
というものがあります。
https://shop.charcoal-gray.com/?mode=srh&cid=&keyword=%A5%C0%A5%A4%A5%CA%A5%B0%A5%EA%A5%C3%A5%D7
これは本当に驚くほど滑らないのでお勧め。
びっくりするくらい滑らないので、シニア期のサポートもそうですが、椎間板ヘルニアなど、神経の麻痺がおこった症例での回復期に使うと、機能回復のリハビリにも役立ちます。
また、足腰が衰えてきたペット向けの大人気商品。
装着するだけで体幹が安定して歩きやすくなる首輪、【歩けるくん】。
https://shop.charcoal-gray.com/?mode=cate&cbid=2875906&csid=0
こういったものも併用してあげると、より効果的です。
歩けるくんはとても効果的で、これだけでもいけちゃいそうなのですが、やはりフローリングは滑りますから、床の滑り止め対策は併用してもらったほうがいいと思います。
そして、筋力の衰えを予防するには適切な栄養が大切。
関節のサプリを飲んでいるワンコも多いかと思いますが、関節を支えるのは筋肉。
筋肉の材料はタンパク質。
良質のたんぱく質をしっかり摂らないと、いくら筋肉に刺激を与えても筋力アップはできません。
シニアになったので、シニア用のフードにしている飼い主さんもいるかと思いますが、シニアフードはタンパク質が控えめになってます。
本来はシニア期の方が食べたものの吸収や体内での利用効率が落ちますので、高齢になったからシニア用のフードに切り替えることを私は勧めていません。
いつものように食べていても腰のあたりが痩せてくる場合は、フードの見直しか、フードに脂身の少ないお肉をトッピングするくらいにしてもらってもいいと思います。
ただ、シニア期のこういった問題は、それぞれの体調や事情が違うので、個別に詳しくアドバイスが必要な場合は、ちゃこーるぐれい店舗・ZOOM含めたカウンセリング、愛知県知多半島エリアであれば往診での指導も行っていますので、ご利用いただければと思います。
ご予約は、【ちゃこーるぐれい公式アプリ】、もしくはお電話にて。